恕のたより vol.17

学校長通信「恕のたより」-第17号- 学校長 高野 茂

本学の先生が全国大会で教育研究成果を発表(パート2) 

「実習における実施経験のアンケート調査からみた傾向と課題」
臨床実習は卒前教育において、実習指導者のもと臨床思考や技術を学ぶ重要な科目である。臨床実習の問題点として学生の自発性の低下や知識・技術不足の指摘は多いが、基本的な介助に関する経験不足を指摘する声も増加し、1.2年次の経験機会の減少が予測された。そこで2年次の実習における介護実施経験についてアンケート調査を行い、経験の実態把握と実習形態の傾向を検証することにした。その結果、車いす介助について、78㌫の学生が「実施」「監視下」で経験できているものの、その他の項目で経験できた割合は半数に満たなかった。また、検査測定実習は検査の目的や意義、手技に重点が置かれているため、その前後にある基本動作等の介助経験が省かれた実習遂行の実施も予測された。これは、学校側と施設側との間で介助項目の経験に関する具体的な提示ができていないことも要因にあると考えられる。
以上のことから、実習における介助実施経験の実態を把握することで、現状の課題が明確となった。また、実態を実習指導者と共有することは、より良い理学療法士育成の一助となりうると考える。

2つのレポートは、具体的なデータに基づいた発表内容で、レジュメを興味深く拝見させて頂きました

これからも学生のために大いに教育研究を進められることを期待しています
%e7%84%a1%e9%a1%8c福岡市の会場