実際にどれくらいの女性が理学療法士、作業療法士、言語聴覚士として働いているのですか?
全国で活躍する理学療法士の中で女性が占める割合は全体の40%、数にして約3万8000人、作業療法士は63%、約3万1000人、言語聴覚士にあっては80%、約1万9000人に上ります。3つの職業を合わせると男性が約7万7000人、女性は8万8000人で全体の53%を女性が占めており、リハビリテーション・セラピストは女性が活躍している職業であるといえます。また、今後も女性の活躍が期待されています。
リハビリの国家資格を持った女性『』が今後、医療・介護の分野で必要とされる時代です。
日本は今、女性の社会進出を応援しています。しかし現実は、多くの女性が就職できなかったり、賃金・環境などに不遇な状況でありながら甘んじて働かざるを得ない状況にあります。そんな時に頼りになるのが資格。特に社会が必要としている分野の国家資格を取得することが大切です。2025年、日本では3人に1人が65歳以上のお年寄りになると予測されていて、今後医療、介護の分野で国家資格を持った人材が必要とされるのです。国の政策と相まって今後活躍のフィールドが広がると思われるリハジョ、あなたも目指してみませんか。
起き上がる、座る、立つ、歩くなどの日常生活に必要な能力回復を目指すため、身体の機能回復・維持を図る専門職。
人の基本能力、応用能力、社会生活適応能力などの維持・改善を目的として、心と身体のリハビリテーションを行う専門職。
コミュニケーションの面から豊かな生活が送れるよう、ことばや聴こえに問題をもつ方とご家族を支援する専門職。
経済的な自立ができることも大切なポイントです。
初任給は4年大学卒業と比較しても2〜3万円ほど高く、資格を持って仕事をすることで賃金に男女差はなく、その後のスキルアップも十分に可能です。
災害時においても支援、ボランティアなど医療の資格を持つことで積極的に行えます。
出産や子育てをしながらでも働けます。
女性はライフイベントの中で出産・子育てを経験することが予測されます。女性の多い職場として医療・介護の分野ではその期間を保障し、その後のフォローアップも充実しています。また、夜勤がなく働く時間やライフワークに合わせた働き方ができるのもリハビリの国家資格を持っているからこそです。
国内においていろんな場所で就職が可能であり、自分で仕事を選ぶことができます。
活躍の場は国内だけではありません。
医療の資格を持つことで海外の活動をする機会が開けます。JAICAなど海外支援や海外留学も多くの女性が経験しています。
エキガクの『』
理学療法学科
学科長
松本 泉
結婚、出産後も活躍できる、女性にとって有利な国家ライセンスです。
Rehabilitation Girl
理学療法士/熊本駅前看護リハビリテーション学院 理学療法学科専任教員
栗野 博子
メディカル・カレッジ青照館 第2期卒業生
理学療法士を目指したきっかけは本当にありふれたものですが、高校時代の陸上部練習中の怪我により、練習に参加できず、自分自身でトレーニングや怪我の処置・予防をする機会がありました。その中で、理学療法士の仕事を知り、興味を持ちました。
免許取得後は、臨床現場にて整形外科の急性期リハビリテーションと神経疾患の患者様の回復期リハビリテーションに長く関わってきました。そして、現在は、その経験をもとに理学療法士を目指す学生を育成していく教育現場で働いています。
たくさんの人の人生に関われるということです。患者様と経験する1つ1つの失敗や成功体験・喜びを分かち合う中で、自分自身も成長している気がします。自分の人生は1回ですが、たくさんの人生を本気でサポートする中で得る経験は宝です。
理学療法士の仕事は男女問わずパワフルに働ける仕事です。医療現場での仕事ですので、もちろんたくさんの技能や責任が必要ですが、女性のライフワークとして資格をもって常に向上していけることは、大きな自信にもつながります。
女性は特に人生の節目(例えば結婚や出産)で大きく生活が変化します。私ももうすぐ出産予定ですが、産休と育休をとってまたエキガクに戻ってくる予定です。結婚や出産後も続けていける理学療法士の仕事はお仕事もプライベートも充実したものを継続できる仕事だと思います。
私の大好きな理学療法の仕事を、本気で目指す将来のセラピスト達が増えるととても嬉しいです。
理学療法士は、人の身体と心を、人の将来を変えることができる仕事
Rehabilitation Girl
理学療法士/Skywalk勤務
島田 愛美
免許取得後、一般病院にて6年間臨床を経験しました。
その中で、病院にかかる前に「予防」ができないか、と考えるようになりました。
そして、「予防」について勉強するうちに、ロコモティブシンドローム[1]が深刻化している実態を知り、なるべく若い年齢からアプローチすることの必要性を感じました。
毎日歯磨きをして虫歯を「予防」しているのに、病気や怪我の予防って・・・???
病院を出ることに不安もありましたが、スキルアップのために取得していたピラティスの資格を活かしてより多くの方に「予防」のアプローチが提供したいと思い、今の職場であるピラティス[2]とインソールのスタジオ『Skywalk』の門をたたきました。
ピラティスのグループレッスン・パーソナルレッスン、ダイエットのグループレッスン、マンツーマンでのコンディショニング、インソール作成の他、一般の方向けの美容・健康セミナー講師、理学療法士やインストラクター向けのセミナー講師をなど行っています。
クライアントさんの年齢は10〜90代まで、いわゆる健常者の方から、何かしらの不調のある方、産前産後の女性、ポストリハビリ[3]など、幅広いクライアントさんにアプローチさせていただいています。
レッスン後、クライアントさんが、「動くの気持ちいい〜」「気分もすっきりした〜」と身体と心の変化を実感してくださったとき、そして、「予防」の結果は「将来」にならないとわからないところがありますが、『今の身体づくりが将来につながる』そうわかってくださったときがとても嬉しいです。
自分の身体と心の状態に「気づく」こと、動いた時に身体と心が喜ぶことに「気づく」こと。そこから「予防」が始まるからです。
理学療法士は、人の身体と心を、人の将来を変えることができる仕事です。
それにはもちろん大きな責任がありますが、とてもやりがいのある仕事です。
医療や介護の分野でも、私のような予防の分野でも、輝く『リハジョ』仲間が増えたら嬉しいです!!!
子育てをしながら仕事を続けたい女性、家庭を大事にしたい女性にとっても優しい職業
Rehabilitation Girl
理学療法士/朝倉健生病院勤務
大矢 雅世
高校2年生の時に原付バイクで交通事故にあい、その際に理学療法士の先生にお世話になったことがきっかけです。
回復期リハビリテーション病棟で勤務しています。患者様の在宅復帰に向けて様々なリハビリを行っています。
患者様の希望、目標が達成できた時はもちろんですが、そこには常に自分の成長と繋がるものがあり、難しい問題が多い仕事だからこそのやりがいがあります。
常に勉強や成長が求められる仕事ではありますが、だからこそのやりがいがあります。また私は2人の子どもがいる母親ですが、子育てをしながら仕事を続けたい女性、家庭を大事にしたい女性にとっても優しい職業だと思います。
言語聴覚士は人とコミュニケーションをとることが大好きな方にぜひ目指してほしい仕事
Rehabilitation Girl
言語聴覚士/宮崎大学医学部附属病院 耳鼻咽喉科勤務
山本 麻代
メディカル・カレッジ青照館 第4期卒業生
高校生の時に、職業の本をみて言語聴覚士の仕事を知りました。聴覚に障害のある人の力になりたいと思っていて、そのような方の聞こえとことばのサポートをする仕事だと知り、この仕事を選びました。
聞こえに障害のあるお子さんの補聴器を調整して、聞こえの管理をしたり、ことばの訓練などをしています。また、大人になってから聞こえが悪くなった方、耳の手術をしたあとの方のことばと聞こえのサポートをしています。
聴覚に障害を持つ子どもが、訓練によってことばを覚えてお話しだしたり、聞こえに困っていて人と話すことが減った患者様が、私のサポートで会話が増えて喜んでくれた時にやりがいを感じます。
言語聴覚士は人とコミュニケーションをとることが大好きな方にぜひ目指してほしい仕事です。コミュニケーションの楽しさを患者様に知ってもらいたい、思い出してもらいたい、と思う方、一緒に頑張っていきましょう。
国際協力を通じて、リハビリの重要性をもっと多くの国や人々に伝えたいです。
Rehabilitation Girl
理学療法士
桑原 梢
メディカル・カレッジ青照館 第6期卒業生
メディカル・カレッジ青照館を卒業後、県内の病院に勤務、その後、青年海外協力隊(JICA)の隊員として平成24年6月から平成26年3月まで中国のカイルアン・リハビリテーション病院に勤務。
カイルアン・リハビリテーション病院(河北省唐山市 ※首都北京より東へ180km)
(前の職場を退職してから、現在の病院に勤務するまで)
JICAに関して言えば、年に2回(春・秋)の募集があります。応募に関する情報をインターネットや 説明会(国際交流会館など)にて収集し、在職中にエントリーしました。
退職は二次試験の合格発表があった後です。
派遣前には日本国内にて2か月間の語学研修があります。研修修了後、いよいよ派遣国へ。
任地(私の場合唐山市)へ行く前に、3週間ほど同期隊員と現地語学訓練があります。
その後、それぞれの地域へ派遣となります。
中国人治療師とともに患者さんのリハビリを行ったり、随時指導に入ったりといった業務をしていました。
また週に1度、各部署との意見交換や勉強会を開き、中国の方々との交流も深めることができました。
中国の医療現場はどの地域も未だに環境整備は不十分でリハビリの認知度も高いとは言えません。
実際のリハビリ現場には、大学にてリハビリを学んだ治療師もいれば、短期間の研修で治療師となった元看護師や 事務職員などもいます。(なかには東洋医学を学んだ中医も)
また各省・各病院で保険制度や医療体制は異なり、日本のように統一化されていないのが現状です。
病気を発症してもリハビリ治療を受けられない(知らない)中国人の方は数多くいます。
やりたいことはたくさんあります(笑)
中国との関係も続けられれば、という思いもその1つですが。
仕事のことからプライベートなことまで、「リハジョについてもっと知りたい!」というあなたのために、現役リハジョへ質問してみました!
全国で活躍する理学療法士の中で女性が占める割合は全体の40%、数にして約3万8000人、作業療法士は63%、約3万1000人、言語聴覚士にあっては80%、約1万9000人に上ります。3つの職業を合わせると男性が約7万7000人、女性は8万8000人で全体の53%を女性が占めており、リハビリテーション・セラピストは女性が活躍している職業であるといえます。また、今後も女性の活躍が期待されています。
聞きたい質問がQ&Aにのっていなかった…というヤル気のあるアナタへ、自由に質問するチャンス!憧れのリハジョへ質問を送ってみましょう!
作業療法士になって4年目、回復期病棟に勤務しています。主に脳血管疾患や整形疾患を呈している方を対象にリハビリを実施。麻痺がある方に上肢機能訓練や元の生活に戻るための日常生活場面に対する訓練を行っています。
患者様やご家族のニーズや目標を一緒に考えながらリハビリを実施して、無事に退院されるときはやっぱり嬉しいですね、入院中に書字訓練を実施していた患者様から退院後に自筆で手紙を頂いたこともあります。「ありがとう」の一言をいただくと喜びもひとしお、作業療法士になってよかったと思います。
今後は、様々な視点から考えてリハビリを提供できるよう日々研鑽を積んでいきたいと思っています。